ジツガクのコンセプト「体験」について

未分類

ジツガクでは「体験」を通して学ぶことを重視しています。
インターネットでありとあらゆることを見たり聞いたりできるようになったから時代だからこそ「体験」することに価値があると考えています。

こどもたちと実験するなかでそれを痛烈に感じたエピソードがあるので紹介させてください。

「水を張って野菜を沈めた水槽の中に塩をいれて、野菜を浮かばせる」という実験をしたときのことです。(海とおなじで、塩分濃度が高くなると浮力が増します)
塩をいれる前に「どの野菜が1番はやく浮かんでくるか」を予想してもらってから実験をはじめたのですが、塩を加えるたびに

「レンコンがんばれ!!」「ダイコンいけ!!」
「ショウガ!ショウガ!!ショウガ!!!」

など、こどもたちの野菜を応援する声で教室中が大騒ぎになりました(笑)

ひとつ浮かんでくるたびに「よっしゃー!!」とよろこぶ声や「あぁー、、、」とざんねんがる声が教室にひびき、すべての野菜が浮かびあがってくるまでの20分ぐらいのあいだずっとお祭り状態でした。

おなじ実験をYouTubeで検索すれば、おそらく浮かんでくる瞬間だけを切りとった3分ぐらいの動画で見ることができるとおもいます。
「どの野菜がはやく浮かんでくるのか」という結果を知るためだけであれば、この3分間で充分だとおもいます。

それでも、ぼくは「全力で野菜を応援して、その結果に一喜一憂した20分間」には「YouTubeの3分間」には代えがたい価値があるとおもっています。

自分で予想をしてみて、実際にそれを実験して検証するという過程は想像以上の労力や時間を要します。しかし、そのプロセスには激しい感情の変化が伴い、だからこそこどもたちの脳や記憶に刻みこまれるのだと思います。

ほかにも、たとえばメントスコーラなど、YouTubeでいくらでも見れる実験(遊び)でも、実際にこどもたちにやってもらうと、結果は知っているはずなのにめちゃくちゃおびえながらメントスを入れたりします。

そういう感情の変化を見るたびに、この教室をやっていてよかったと思います。
その興奮やワクワク感が「もっと知りたい!」とか「こうしたらどうなるんだろう?」という好奇心探求心につながると考えています。

大人になればなるほど、どうしても保守的になってしまうので、こどものうちに好奇心や探求心を育むことはとても大切なことです。
それはテストでいい点をとることやいい高校、いい大学に入学することよりも大事なことだと思います。

ぼくの実験教室では、できるだけ参加者自身に手をうごかしてもらうことを心がけています。
ジツガクが提供するのは、視覚 / 聴覚的なおもしろさを追求した「エンタメ」ではありません。
五感をフル活用し、感情の変化を伴うリアルな「体験」を提供したいと思っています。

タイトルとURLをコピーしました